本記事は、メンタルマネジメントスクールのリーダーシップコースを受講して、どのような変化があったかをインタビューし、その内容から抜粋してまとめたものです。
大学卒業後、大手ヘルスケアメーカーに入社。製品開発、戦略スタッフを経験し、現在は新規事業開発部門のマネジャーとして、メンバーがイキイキと自走するチーム創りに取り組む。新米マネジャー時代のメンタル不調をきっかけに、コーチングを本格的に学ぶ。コーチングサービスを提供する”asubito”を起業し、メンタルコーチとしても活動。クライアントの自分軸と身体性・感情を大切にしたコーチングを提供している。
私は日用品やヘルスケア用品を作っているメーカーで、新規事業開発のチームのマネージャーをしています。会社の中でも、やったことがない、前例がない中で開拓をしていくので、メンバーはもちろん、マネージャーである私も、難しさを感じる仕事です。
その中で、スタートアップの企業と資本提携をして、サービスを開発していくプロジェクトをやっています。しかし、スタートアップの会社に出資をすること自体が、会社としてほとんどなかったこともあり、経営会議で、承認がなかなかもらえないということもあります。
部署のメンバーは個性的で、世代差もあったことから、メンバーとのコミュニケーションに苦戦をしていました。
メンバーは自己主張が強くて、会社としては「こういうやり方でやってくれ」と言っても、メンバーは「それは、なぜですか」となかなか言うことを聞かせられないこともありました。
メンバー同士の反りが合わなかったり、自分はこうしたいんだという想いがぶつかり合うことも、何回もありました。
そのなかで私は、自身のマネジメントスキルを高めて、メンバーのモチベーションを引き出したいという想いがありました。
リーダーシップコース14期の全日程に参加するのは、難しい状態だったので、トライアルという形で、まずは1日目と2日目だけに参加しました。
しかし、その2日間で、もう実践できるような気になってしまい、上から目線でメンバーと関わってしまいました。その結果、逆にメンバーとの関係性が悪くなってしまいました。
関係性を悪くさせてしまったことで、私はすごく悩み、心を病みかけてしまいました。でもいろんな人に助けられて、復活することができました。
アドラー心理学の目的論を活かしたコミュニケーションで、メンバーとの関係性をもっと良くしたいと決めて、改めてリーダーシップコース15期に参加しました。
相手に厳しいことを言わなければいけない時、 嫌がられるような依頼をしなければいけないときが、マネージャーとしてあります。
でもコースに参加する前は、私自身が、なぜか動けない時があり、見ないふりをして逃げていた時がありました。
コースに参加してから、私自身が「今、自分は何を感じているんだろう」と、自分の心と身体の状態を感じられるようになったことが、一番大きい変化でした。
今の自分は良い状態なのか、疲れていて少しイライラしている状態なのか、自分の状態に気づけることで、メンバーは今どういう状態なのかに意識を向けて、コミュニケーションが取れるようになりました。
そして「なぜ、僕はこれを嫌だと思うんだろう」と、自分の状態を俯瞰して、こうなるのが嫌なんだなと、嫌な理由を認識できるようになりました。
すると「じゃぁ、そうならないように本当はどうなりたいんだっけ」と自身に問いかけることで、「自分も、相手も、前向きな状態になりたい」「そのために、どうしたらいいんだろう」と目的を考えられるようになりました。
そこから「じゃあ、こういう声かけをしていくといいのではないか」と、相手の立場に立って考えられるようにもなりました。
結果として、相手への勇気づけも自然とできるようになり、 メンバーも前向きになって、関係性も、とても良くなるという変化がありました。
コースで学んで、一生使えると思ったスキルは、自分の先入観を脇に置いて、相手と同じ体験をしているように話を聴く「白紙で共感」でした。そして「白紙で共感」の姿勢で話を聴きながら、相手が大事にしている価値観を引き出すことでした。
私は2週間に1回、メンバー全員と1on1をしていますが、「白紙で共感」を実践することで、1on1の質や精度が格段に向上したと感じています。
相手と同じ目線で共感しながら、話を聴くことで、相手が「自分はこういう時に楽しいと感じるんだ」「この時、本当はこう思っていたんだ」とハッと気づく瞬間があります。
その気づきが、あたかも私自身の気づきであるかのように感じられて、鳥肌が立つような感覚があります。この「ゾワッとする」感覚が、私はものすごく好きなんだと、自分の価値観にも気づけたことは、とても大きかったです。
昨年の6月に、チームで「ワクワクビジョン ワークショップ」を行いました。ワークショップでは、チームのメンバーがそれぞれどういう価値観を持っていて、どんなビジョンがあったら、チームが一番ハッピーになるかを、みんなで話し合いました。
ワークショップでは「この人は、こんなことを考えているんだな」と、メンバーが大切にしている考えなど、お互いの自分軸に気づき合いながら、共有ゾーンを一緒に作っていきました。
ワークショップ後、メンバーから「こんなワークショップは、会社員になって初めてでした。他の人が何を考えているのか、何を大事にしているのかを知ることができて楽しかったです」という感想をもらいました。
このフィードバックを受けて、本当に良かったと思いましたし、こうしたいと思えるようになったのは、リーダーシップのおかげだと感じています。
私を含めて、メンバー同士での相互理解が進んだことで、上司である私とメンバーのコミュニケーションだけではなく、メンバー同士の助け合いの会話がすごく増えました。
その結果、メンバーが私の機嫌を伺いながら仕事をするのではなく、主体的に自分の仕事に取り組むようになりました。
5歳の息子がいるのですが、やはり家族に対して、感情がどうしても強く出てしまうことがありました。息子のわがままな行動に怒ってしまった時、「なんで怒っちゃうんだろう」と、自分を責めてしまう時がありました。
ボードゲームを息子と奥さんと3人で遊んでいた時に、息子が負けそうになると「うわー!!」とすごい嫌がるときがありました。 その時、僕の態度も「そんなふうになるなら、一緒にやりたくない!!」みたいな感じになっていました。
「ふざけんなよ」とか「そんな感じでやるんだったら、もうしないぞ!!」と、怒鳴ってしまう時もありました。でもコースで学んでからは、自分の中にある「本当はどうなったらいいか」「どうしてほしかったか」という気持ちを見つめることができるようになりました。
「あー怒ってしまったなー」「怒鳴って、抑えつけちゃう気持ちにもなるよね」と感じた後、「自分は息子にそういう関わり方をしたいわけではない」「息子にはそういう気持ちになってしまう表現も含めて、素直な表現をしてほしい」という気持ちに、気づくことができました。
そして同じ状況が起きた時、息子に対して「そうだね」と寄り添いながら、 「お父さんも、できることなら、一緒に楽しくやりたいんだけど、どうしたい?」という関わり方ができるようになりました。
今は、息子や奥さんに対しても、共感的な話の聴き方、寄り添うような関わり方ができて、怒ってしまった時の自分にも「怒っちゃうよね」と自身に寄り添えるようになりました。
プライベートでは、コーチング・カウンセリングで関わったことがありました。転職して間もない頃で、しんどい時期を乗り越えるサポートをすることができました。
辛い時に、自身のセッションで友人を助けられたという体験は、私にとっても鳥肌の体験でした。こんな体験がもっとできたら、自分もハッピーかなと思っていました。
その友人はスキルもあって、もっと活躍の場があるのではないかと思っていました。そこへ友人が「事業としてサービスを提供したら、十分価値があると思うから、一緒に事業をしないか」と誘ってくれました。
彼の描くビジョンにもすごく共感でき、自分もコーチングやカウンセリングで貢献したいという想いが湧いて、これから友人と一緒に挑戦していきたいと思っています。
会社で、マネジメントに関する教育がない場合、我流のマネジメントで、悩み、もがいている人が多くいると感じています。マネジメントの初心者で、悩みを抱えている人に、ぜひリーダーシップコースに参加してほしいです。
私はグロービスで、経営学を学んでいました。グロービスで知識を学ぶと、フレームワークに当てはめるだけになってしまったり、「こうすれば、こうだよね」とティーチングになってしまいがちでした。
それでは人は納得しなかったり、動かなかったり、楽しくない状態で仕事をすることになってしまいます。リーダーシップコースで学んだコミュニケーションを、グロービスで学んだことと一緒に使えるようになることで、バランスが取れるようになりました。
またグロービスでは、組織をこういうふうに変えていくといい、という組織論を学びます。そこにリーダーシップコースで学ぶ、アドラー心理学の要素を取り入れることで、実際に実践していくときに「こう使えばいいんだ」とわかり、相乗効果になっています。
結局は、人と人のコミュニケーションのなかで進めていくので、リーダーシップコースで学んだことが、すごく活かせています。
いかがでしたか?
本記事は、リーダーシップコースを受講した方のお話を要約したものです。
次はあなたが、この変化を体験してみませんか?
writing by Yuki Fujishima
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