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カウンセリングのヒント:どこまで聴いたらいい問題

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こんにちは、ニシティです。カウンセリング実践コースで講師をしています。
今回は、「どこまで聴いたらいい問題」について解説していきます。

クライアントが悩みを話し始めた・・・
とつとつと・・・思いを打ち明ける・・・

例えば

  • 自分に自信がないのがイヤ
  • 子どもについ怒ってしまう
  • 仕事に行けなくなった
  • 生きていくのが不安
  • 自分には価値がない
  • イヤなことが頭から離れない

などなど・・・ああ〜、わかる・・・!
私にもそういう経験あるヨ・・・!
と思っても言わない。

なぜなら・・・
「白紙で共感」
わからない前提で聴くから・・・!

うむうむ、カウンセリングの第一関門突破。
ここから先が少しテクニカルだ。

共感しつつ、次のようなステップを進んでいく

  • もう少し詳しく聴く
  • 場面特定
  • 場面化
  • 現場検証
  • エッセンス(価値観)の抽出
  • 幸せ像(ゴール)を描く
  • 幸せ像の阻害要因への対処

1〜5が問題発見
6〜7が問題解決

普通の対話に見えて実にシステマチックに進んでいく。
こういうのをサラッとやってのけるのが、カウンセラーなんだぜ(ドヤ顔)・・・!
すごいな・・・!カウンセラーってマジかっこいい・・・!
フッ・・・では進めましょうか・・・。

カウンセラー

もう少し詳しく聴かせていただけますか。

クライアント

はい・・・〇〇が××で・・・

カウンセラー

なるほど〜

クライアント

かくかくしかじかで・・・

カウンセラー

そうなんですね〜

(時間終了)

ありがとうございました〜


なんてこった・・・!聴いただけで時間が終わっちまったぞ・・・。
色んな話がとっちらかってワケガワカラナイヨ!

そう・・・クライアントが話し始めると
どこまで聴いていいのかわからなくなることはよくある。

話し続けているのに遮るのもためらわれる・・・。
でも、このままじゃあ解決できなそう・・・。
そんなときどうしたらいい?

どこまで聴いたらいい問題

結論

  • 本質的には目的次第
  • 悩みの因果関係をキャッチできるまでもう少し詳しく聴かせて・・・のもう少しをどこまで聴くか・・・本質的には目的次第だ

目的が「聴いてほしい」の場合

「じっくり聴く」という合意のもとに場が設定されていたら、クライアントの話に最後まで耳を傾けるのが正解。

ひたすら聴くべし・・・!
何を目的にどういう風に進めていくか、最初に話し合っておくのがいかに重要かわかるだろう。

※例外はうつの疲弊状態や自殺念慮がある場合
※このときまずはひたすら聴くことを覚えておこう

目的が「悩み解決」の場合

一方「悩み解決」が目的だと聴くポイントが変わる。
悩みを解決するには解決すべき課題を明らかにせねばならない。

『悩みの因果関係』
出来事→(課題)→結果の感情

このような因果関係を解き明かして具体的な対処に向かっていく、
その最初のきっかけとなるのが「もう少し詳しく」の部分。

例えば主訴が「自分に自信がないのがイヤ」だとしよう。
もう少し詳しく聴くとしたらこうなる。

カウンセラー

自分に自信がないのがイヤなんですね・・・もう少し詳しく聴かせていただけますか

クライアント

はい・・・〇〇のとき△△できなくて・・・そんなとき自信がないなって思うんです

クライアントの頭に浮かんでいる「少し詳しい」因果関係。

カウンセラーがクライアントの言葉で、
「〇〇のとき△△できなくて・・・そんなとき自信がないなって思うんですね・・・」
共感フレーズを作れる程度わかればまずはOK。

さらに臨場感をつくって感情や身体感覚を確認すると精度が高まる。
ここが飛躍しすぎて因果関係が不明なときはわかるまでもう少し詳しく聴く。

「◯◯で✕✕と感じた」のような因果関係が見つかったら十分に共感して一区切り。

一区切りはステイトが大事!
この関わりによってクライアントは今回扱う課題の因果関係やパターンに意識が向き始める。

そして次のステップ。
見つかったパターンを頼りに「最近そのように感じた場面はありますか?」と場面特定へと進むのである。

ちなみに、もう少し詳しく聴かないで場面特定に進むとどうなるか・・・
クライアントがどのパターンの場面を思い出せば良いかわからなくなる。

わからないので別の悩みや単なる似たようなできごとを思い出して全体的にとっちらかったりする。

まとめ

  • 最初に合意した内容が「話を聴く」だったらひたすら聴き続ける
  • 「問題解決」が目的だったら、主訴で語られる悩みを「もう少し詳しく」聴く

詳しさは「◯◯で✕✕と感じた」程度まで、悩みの「因果関係」がわかればよい。
この因果関係を頼りに場面特定に入っていく。

カウンセラーは問題解決のガイド役。
クライアントがゴールに向かっていけるよう、進むべき道を明らかにしていくのである。

こんな風に・・・
質問の意図、順序、意図、タイミング、伝え方・・・

カウンセリングの技術は明確なTPOがあるのだ。
この技術は人間の科学的な理解に基づいている。

実践コースでは自分なりの型をつくっていけるよう技術と原理原則を学んでいく。
運転と同じで、型と理屈がわかってしまえばあとは自由。

それぞれの場所で、自分らしさを生かしたセッションができるようになる。
ぜひ一緒に学んでいければと思う。

西たかお(Nishi Takao ニックネーム:ニシティ)
心理カウンセラー。科学的な人間理解に基づく心理カウンセリングで、5,000人以上の悩みの解決をサポート。うつ、自殺予防、グリーフケアなどの領域の心理カウンセリングを得意とする。
以前は、コミュニケーションが苦手なIT・エンジニア系プレイングマネージャー。様々な問題を1人で抱え込み、身体不調からうつに。死ぬことしか考えられない日々の中で心理学を学び始める。同じ思いを抱える人を支援するため、心理カウンセラーとして活動をスタートし、独立開業。
企業の相談室での心理カウンセラー、コミュニケーション指導や少年院での心理カウンセリング、事故災害後のメンタルケアなども経験。
心理カウンセラーの専門家として、10年以上の経験・実績。
平本式では、心理カウンセリングのスーパーバイザーとして、また、瞑想リトリートの企画・アドバイザースタッフとしても活躍している。

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