本記事は、メンタルマネジメントスクールのリーダーシップコースを受講して、どのような変化があったかをインタビューし、その内容から抜粋してまとめたものです。
電気工事士から看護師へ転職。女性職場での人間関係に苦しむ。メンタルマネジメントスクールでコミュニケーション、カウンセリングを学び実践して、職場を改善。復職支援にも携わり、医療分野で人に寄り添うことを大切にしながら、患者、利用者へのアプローチ、職場改善へのコーチングを行っている。
看護学校に入学したとき、人間関係論という授業がありました。授業自体はすごく良かったのですが、「相手は変えられないけど、その時に変えられるのは自分だけだよ」と言われて、確かにそうだなとは思いつつ、人によって自分を変えなくてはいけないことに違和感を感じました。
ネットでコーチングについて調べていくなかで、平本さんの「 自分も変わらなくていい。関係性を変えればいい」という言葉を素敵だなと感じました。
そしてメールマガジンなども読みながら、メンタルマネジメントスクールの2日間セミナーに参加して、「これは、全てを知りたい!」と思い、その勢いのままリーダーシップコースへの参加を決めました。
勤めていた地域の病院は、高度急性期病院で本当に忙しく、同僚たちは疲弊していました。そのなかで若手の看護師たちは、できないことがもちろんあったり、失敗してしまうこともあります。
失敗などが重なると、若手の一人をターゲットを決めながら、「あの子はできないから、任せられないよね。だから私たち、がんばろう」と女性だらけの職場での変な団結がありました。
私はその職場の雰囲気が嫌だなと感じていましたが、変な団結はずっとまかり通ってしまっていました。その結果、辞めては人が入れ替わり、また辞めては人が入れ替わる、離職率が高い職場でした。
リーダーシップコースに参加して、一生使えると思ったスキルは、自分の先入観を脇に置いて、相手と同じ体験をしているかのように聴く「白紙で共感」です。
コースに参加する前は、看護師としての情報収集のために話を聞いたり、話を聞くこと自体は好きでした。しかし私が疲弊をしてしまったり、 話を聞きながら相手のことを判断したり、分析したりしていました。
でも「白紙で共感」を学んでからは、相手の目線で、相手の人生の体験などを同時体験しているかのように話を聴けるようになったことは、自分にとって本当に嬉しいことでした。
そして相手が困っていたら、話を聴いて一緒に考えたり、話をただ聴いてほしい場合は、相手が話し切って、私も話を聴き切ることで、相手との信頼関係も築けるようになりました。
形や言葉だけの寄り添いではなく、心を寄せた話の聴き方「白紙で共感」を重ねるほど、信頼関係の土台を作れると思っています。
さらにコースで学んだ「相手の関心に関心を持つ」がとても効果的で、今でも私の宝物のようなスキルになっています。
例えば「この人のここが嫌い」の「この人」に焦点を当てると悪口になってしまいますが、人を嫌いになる「出来事」や「こういうことが嫌い」という関心事を聴くことで、相手の大切にしている事がよくわかるようになりました。
そして相手も話をすることで、嫌だからこそ大事にしたい価値観を引き出すことができる、凄くいい時間にすることができるようになりました。
まずはできることからやってみようと思い、私が所属する病棟の身近な人に対して、コースで学んだ「白紙で共感」「相手の関心に関心を持つ」を実践していきました。
具体的には同僚に対して、「どうして看護師になったのか」や「今、困っていること」「どういうことが一番気になっているのか」を聴きました。
その際にコースで学んだ、相手になりきった状態で、相手の立場から物事を見てみる「ポジションチェンジ」も活かすことができました。
自分たちも経験してきたはずなのに、忘れてしまっていた新人時代。そして2年目、3年目のときの自分に、改めて身を置いてみることが、相手に寄り添う上で大切だと思いました。その観点から、中堅の看護師たちに「自分たちが新人のときに何が嫌だったか」を質問してみました。
すると「自分のいないところで、何かを言われているようで、 それが嫌だった」、「直接顔を合わせて、できなかったことについて話ができなかったことが大変だった」という話が出てきました。
みんなで「だったら、本人のいないところで何かを言うのをやめてみようか」「本人がいないところで話す以外に、何か違う方法はないか。一緒に考えたいです」という話をすることができました。
そして若手看護師の育成について「できたこと」「できなかったこと」「成長度合い」、「今、一番気になっていて、明日できそうなことは何か」を、本人も同席して上司に報告することにしました。そうすることで、本人のいないところで言う悪口ではなく、課題の提起に繋がることに気づけました。
それを実践するようになってからは、本人のいないところで「あの子はできないよね」という陰口が、職場からなくなりました。
良かれと思ってキツイ口調や言葉で、指導をしてしまっている上司がいました。部下が点滴を取るのが難しい患者さんの点滴を取る際、上司は指導しようと思って側にいるのですが、そのせいで部下が緊張し過ぎて、失敗が増えてしまうということがありました。
部下たちは上司に対してビクビクしてしまい、上司になにかを言われるのが怖いと緊張して、仕事のパフォーマンスが発揮できない状態でした。私も最初は「もっと別の言い方があるのに」と感じながら、上司の変わりになりたいと思っていました。
そこで、相手が貢献してくれて助かっていることを、通りすがりながらシェアをする「7秒コーチング」、
そして相手にとって良かった過去の体験や、大事にしている価値観などを引き出す「ヒーローインタビュー」を部下たちの前で、上司に実践してみることにしました
すると、指導の受け取り手である部下たちが、上司の価値観や見えない気遣いに気づくようになりました。気づくことで、部下たちの受け取り方が変わりました。
そして部下たちの受け取り方が変わったことに上司が気づき、上司の部下に対する態度が柔らかくなるというプラスの連鎖が、どのケースでも起きるようになりました。
コースで学んだことを実践していくことで、職場で良いコミュニケーションが取れるようになりました。そして私が所属する病棟が、病院の中で一番雰囲気が良い病棟になり、他の同僚たちから「異動届を出すけど、希望が通らない」と言われるぐらい、職場が変化しました。
プライベートで一番大きかった変化は、母との関係性でした。私の弟は、身体的にも精神的にも重度の障害があったこともあり、親は弟の世話にかかりっきりでした。
私は親に触れられた記憶もなければ、 参観日や運動会で、両親が揃った記憶もありませんでした。何かをやりたいと言っても、お金は出してくれるけど、 反対もなければ、話し合うもありませんでした。だから「私なんか、どうでもいいのかな」と、ずっと思っていました。
でも「私が小さいころ、こういうことがあって、実は辛かった」ことや、私も子育てをしているので 、「私にとっての娘、母にとっての孫を、これから一緒にこうしていきたい」という想いを手紙で書きました。その手紙を講師のみなさんに背中を押してもらいながら、母の日に渡すことができました。
普段の生活の中で、母親に協力してもらっていたこと、今までも協力してもらってたことがたくさんあったことのに、見えていなかったことに気づくことができました。
今ではメンタルマネジメントスクールのセミナーに行くために、家を空けることにも協力してくれるようになりました。母親とお互いに協力し合える、すごくいい関係性になることができました。
リーダーシップコースに参加する前の私は、人とのコミュニケーションで、荒波を立てたくなくて、自分の意見を言わないタイプでした。人の話を聞いていると、自分がすり減って疲れてしまうこともありました。
自分が何も言わずに、ここは相手に合わせれば、その方が雰囲気よく終わるんだと思い、自分が人生の主人公になれていませんでした。
私がそういう想いをしたからこそ、少し控えめな性格で、 話すのが苦手な人にリーダーシップコースを受けてほしいです。
そして私は、課長や主任などの肩書きのない現場のリーダーとして、メンバーや上司と良い職場にすることができました。
肩書きのあるリーダーが、リーダーシップコースを受けたら、職場環境をさらに早く良くすることができると思います。
「そんなことできるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、自信を持って誰もができる!!!と言えるのが、リーダーシップコースです。
リーダーシップコースに参加しながら、看護師をすることで、自分の価値観がはっきりしました。今後やりたいこと、自分が人生の主人公として生きていく中で、何がやりたいかを考えました。
病院で勤めるなかで、「家に帰りたいけど、家族に負担をかけてしまう。だからそんなことは言えないし、帰れない」と本音が言えない患者さん。「本人は帰りたいと言ってるけど、面倒を見れない」という家族など、わだかまりをたくさん見てきました。
だからこそ、少しでも解消できるようなチャレンジをしていきたいです。具体的には、病気を持ちながらも在宅でも過ごせる、訪問看護がつくような高齢者施設を作ることに今後、チャレンジしていきたいです。
いかがでしたか?
本記事は、リーダーシップコースを受講した方のお話を要約したものです。
次はあなたが、この変化を体験してみませんか?
writing by Yuki Fujishima
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