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【躾(しつけ)と勇気づけ】ステージ2:自立と協力「①自分で考えること」

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元小学校の先生で、現在は子供達と関わる先生に向けた塾「未来学園HOPE」を運営されている梶谷希美さんへのインタビューをもとに、親である私たちが持っておきたい”心得”をお伝えするコラム。

”躾と勇気づけ”というテーマでアドラー式子育てを解説する第四弾。
躾の3ステージのうち、ステージ2「自立と協力」について紐解いていきます。

梶谷 希美さん(のんちゃん)
小学校の教員を10年以上、崩壊クラスの立て直しを毎年行う。先生のための塾「先生塾」を開校したいという目標ができ、起業。その他にも、教育プラットフォーム「未来学園HOPE」の立ち上げ、書籍の出版(先生の時間はどこへ消えた?-仕事の時短仕分け術-/学芸未来社)など活躍の幅は多岐にわたる。

プライベートでは歌うことが趣味。

自立と協力とは

前回まで、ステージ1として「相手と自分へのリスペクト」をお伝えしました。

挨拶・感謝・謝罪ができるようになってくると、相手と自分へのリスペクトが毎日感じられ、それが積み重なることで子どもたち自身も「なんだか気持ちがいい」「この空間にいると元気が出る」というふうに、日々のやる気に繋がっていきます。

そうやってやる気に溢れると子どもたちは、自分で色々とやりたいという意思が自然と生まれてくるもの。

ステージ2「自立と協力」では、その子どもたちの意思と力を最大限に尊重できるよう、

  • 「自分で考えること」
  • 「ルールを守ること」

の2つに分けて解説していきます。

梶谷さんの大切にする「自立と協力」とは ー①自分で考えることー  

梶谷さん

ステージ1でやる気の土台がアップした子どもたちが、自分自身で色々やりたいと思ったときに、周りの大人が「あれをやりなさい、これをやりなさい」と指示を出し続けると自分で考えて行動しなくなります。

大人は子どもが自分で考えて行動するということを促すことが大切です。考えて実践する機会を与え、何か問題が発生したときも、どうすればいいと思うかを子ども自身に考えてもらうこと。

例えば私は、2学期の始業式に黒板に「みんなが考えてやれると思うことをやってください。楽しみにしています」とだけ書きます。

すると、子どもたちなりに考えて、

  • 宿題を提出する場所はどこがいいか。先生が見やすい場所はここ。
  • 新しい教科書に名前を書いておこう。
  • 始業式だから体育館に集まる。夏の暑い時期なので、窓を開けておこう。

というようなことをしてくれます。

これらは誰が指示したのでもなく、子どもたちが自分たちで考え、仲間と相談し実際に行ったこと。
私はそれに対して、最大限の感謝と感動を言葉で伝えます。

そしていつも、「自分で考えてできると思ったことはどんどんやってください。先生のお仕事を取っていってもらっても構いません」と言っていました。

例えば先生が用事で授業に遅れてしまうとき、普通であれば自然と”遊んでいい時間”と認識し、先生が入ってきて「静かにー!」と始まることが多いかと思いますが、「チャイムが鳴ったら授業時間。自分で考えてできることをしていい」と事前に伝えているので、先生が時間になっても来ないという場合、子どもたちで「音読ならできるんじゃない?」「漢字ならいつも通りだと3文字やるから、同じようにやってみよう」と話し合って実践しています。

そして私が戻ってきたときに、「これはやったけど、これができなくて」と報告をもらうのです。
私も子どもたちの行動力に驚きますし、「ここまでやってくれたの?すごいね・・・!ありがとう!」というふうに伝えます。
このようなやり取りをすることで一番大切なことは、ステージ1の「自分と相手へのリスペクト」が土台にあることです。

大人はよく「自分で考えて行動しなさい」と言いますが、ステージ1なしに先読みして行動させるようなアプローチをすると

  • 人目を気にしすぎて動けなかったり
  • 自分の行動に自信がなかったり
  • 顔色をうかがってしまったり
  • 逆に自分勝手に走ってしまう

というようなことになりかねないからです。

ステージ1の土台があったうえで、子どもたちが先回りをして動いた場合にはしっかり認め、感謝をする。

そして「このように相手が何をしようとしているのか、何があれば助かるのか、先回りをして動くということが将来生きていくうえでどれだけ大切なことか」ということを伝える。
そういうやり取りを続けるのです。

解説
ステージ1で感謝されるというベースがあるからこそ、それが気持ちいいということが子ども自身もわかっています。
”きっとこれをやると感謝されるだろう”こともわかっているので、どんどん進んで行動できますし、それを認められ、感謝される。

自由に動ける安心安全な心の土台があるからこそ自ら考えて動けるようになり、またそれを認められる場所があるからこそ自分を肯定でき、自信へと繋がっていくのですね。

次回のコラムではステージ2の「自立と協力」の2つ目、「ルールを守ること」について解説していきます。

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