リーダーシップコース受講生インタビュー:本記事は、弊社代表の平本あきおがインタビュー動画を収録させていただき、それを元にまとめた記事です。
再生可能エネルギーの普及と地域づくりを志し、メガソーラー発電所、風力発電所開発に携わる。
プロジェクトマネージャーとして、これまで170MWの再エネ開発の実績をあげる一方、終わりの見えない転勤生活、自身の人生のあり方の間で葛藤を抱え、メンタルマネジメントスクールにてリーダーシップコース16期を受講。受講を通じ、個々人の能力を引き出すこと、チームで成功させることが自分にとって大切なことと気づき、自走するプロジェクトチームの運営に取り組む。
年上部下のマネジメントに悩む日々。自分の得意分野しかやらない部下、自分の思うように動いてくれない部下、自信がなく後ろ向きな部下。メンバーが13人だった風力発電のベンチャー企業に、14人目として入社して12年目。メンバーは14人から250人へ増えつつ、新卒採用がほとんどなく、中途採用者が多いことから、部下は年上だらけ。
クセのある年上部下へ、リーダーシップコースで学んだスキルを実践した仁平さん。価値観の共有ゾーンを見つけ合いながら、部下との関係性を変え、自分で考えて行動、前向きに取り組む姿勢へ部下を変化させることができました。
少ないメンバーで様々な業務をやらないといけないなか、自分の得意分野だけしかやらない、「他の分野は知らないし、わからないし、自分の範囲じゃないし」という部下がいました。
リーダーシップコースに参加する前は、いかに仕事をその人にしてもらうか、おだててみたり、褒めたりしてました。逆に「あなたの責任はここまで。これができなかったら、あなたのせいですからね。」と理詰めで論破して、関係性も悪い状態でした。
ところがコースに参加した後は、相手のおかげで助かっているところを指摘する「7秒コーチング」の実践をして、まずは気軽に話せる関係になりました
昔は相手の経歴から、相手ができそうなことをやってほしいと勝手に思い込んでいた自分に気づくことができました。
そこから、この人は今までどういう仕事、経験、関心があるのか。相手の関心に関心を持って考えられるようになりました。
そして相手の興味関心に寄り添いながら、未来を一緒に考えて、その未来に向かって力を発揮するには、どのように仕事の範囲を広げていけばいいかという見方を持つことができました。
「次にこれをやるなら、これも少し一緒にやってくれると助かる」と日々の7秒コーチングをどんどん続けていきました。入社当時は「いや僕なんて」と言っていた部下が、「じゃぁこれもやってみる」と自分の専門性を発揮してくれるようになりました。
地元とのやりとりを任せている部下に対して、「だめじゃん!」「ちゃんと根回しをしてよ!」「これをやったらダメだよ!」と、同じことを繰り返す部下に対して責めている自分がいました。
でもそこから、一旦その責める思考を脇において「いいね!どうしてそうしようと思ったの?」と本人なりの理由を聞くようにしました。
すると本人から「この人には前に会って、同じ話をしたから。」と、彼なりの考えや想い、ノウハウが出てくるようになりました。その考えに、私も腑に落ちる部分がありました。
「君はこうしたいんだね。その上で、僕としてはこうしてほしいんだけど、どうしたらいいと思う?」と、相手の意見を承認してから、自分の意見を言う「Yes and 私 コミュニケーション」をするようにしました。
すると「ここに行きます」とだけ言っていたのが、「こう思っているので、ここに行こうと思います」「次からは、こういうふうにしようと思います」と彼の言うことも変わってきました。
「いいね!そしてこういうことも考えてみようか。じゃぁどうしようか?」と、お互いが大事にしたいことの共有ゾーンを見つけるコミュニケーションができるようになりました。そして彼が1人でも自分で考えながら行動できるようになり、私も安心できるようになりました。
前職で現場管理の仕事をしっかりされていた方が転職をしてきて、最初は良い方が来てくれたと思っていました。でも実は前職が嫌になって転職されてきて、けっこう疲れてしまっている状態でした。
口を開けば「自信ないですけど」「ぼくがこんなことを言っても、どうかと思います」と、主体性が全然ない状態でした。
それに対して私自身も「なにしにうちに来たの?」と、すごいむかついてしまいました。そこでコースで学んだ自己受容で「むかつくー」「そう思っちゃうよね・・」とまずは自分の感情に寄り添うことから始めました。
すると彼自身が前職で、勇気がくじかれてしまったことが分かってきて、理解できるようになりました。そこから承認・勇気づけのメッセージを相手に伝え続けることを始めました。
「どうせ僕なんて」と言いながら提案してきたときには、「いやいや、そのあなたがこういう提案してくれて、僕はとっても助かってるんだよ」と伝え、
「こんなことしたってどうせできないと思います」と言ってきたら、「そうなんですね。で もそれって今までの長い経験があって、できないと思ってるんですよね。うちの会社にはなかった知見だから、これこそが聞きたかった意見です」という勇気づけを続けました。
2ヶ月、3 ヶ月ぐらいすると、やつれたような目をしていた彼の口角がだんだん上がり出したんです。そして顔が変わってきて、仕事も前向きに取り組み始めました。
彼自身も本当に好きだった部分、これをしているときが楽しいなどの価値観について自己理解を始めました。
そして組織変更に伴い、やりたい案件を彼が選べる状態だったのですが、私が進めている案件をやりたいと言ってくれて、本当に嬉しくて、「この調子でがんばろう」と私が勇気づけられました。
大学2年生のときに原子力発電について賛成する人、反対する人で地元が二分されている光景を目の当たりにしました。さらにお互いの悪いところを責め合っている光景を見ながら、もっと生産的になれないかどうかを考えたときに、風力発電という可能性に出会いました。
ヨーロッパでは2000年以降には風車も建ち始め、再生可能エネルギーの展開が進んでいたことから、日本もいつか来るのではないかと思いながら大学院まで進みました。
そしてエコだから風車を立てればいいのではなく、風車を立てることで犠牲になる人がいていいのか、という環境倫理について学びました。
そして東日本大震災の翌年、再生可能エネルギーの仕事をしたいと思い、大学院の時にお世話になった秋田の村長さんから「風力発電を一緒にやらないか」とお誘いをいただき、秋田に引っ越して村役場に勤めました。そして今の会社に出会いました。
今の会社を選んだのは、ただ風車を建てるのではなく、地域振興と両輪で進めていくという会社の方針を魅力に感じたからです。
地元の青年会に入って、飲食店がないことから飲食40人前を自分たちで用意して交流できる場を作ったり、田植えに参加したり、郷土芸を一緒にしたりと、地元密着で交流しました。
地元のみんながそこに生きて暮らしている毎日を感じつつ、風車が建つことへの期待と同時に、風景が変わることへの寂しさも地元の人と同じ目線で感じたりすることもありました。
特に印象的だったのは、風力発電のお披露目会に来てくださった区長の奥さんでした。奥さんは目が見えないのですが、風車の大きさを感じたいと、風車の塔に手を回すようにして、回りながら見てくださったのが印象的でした。
お披露目会には地元の人が300人ぐらい来てくださって、餅まきをしてくれて、地元のみんなが喜んでくれたのが、とても嬉しかったです。
あと2年ぐらいで自分がやっているプロジェクトも終わりますが、また新しい風力発電所を作っていきたいです。メンタルマネジメントスクールで学んだ、誰も犠牲にしない関わりで、いろんな人を巻き込みながら、風力発電を増やし、地元のため、地球のため、世の中が良くなっていく未来を今の会社で作っていきたいです。
本記事は、メンタルマネジメントスクールのリーダーシップコースを受講した、仁平裕之さんのお話を要約したものです。弊社代表平本あきおと仁平さんがお話しされているインタビュー動画も下記にございますので、こちらもあわせてご覧ください。
https://youtu.be/a5k4Ar3AumY?si=02visJMdxRiRhD2y
writing by Yuki Fujishima
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